HTLV-1という感染症があるって知ってましたか?

blood cells

HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)は感染力が極めて弱いウイルスで、感染しても生涯発症しないキャリアの人がほとんど。しかし、一部では重篤な合併症を発症するのも事実で、出来れば感染は防ぎたいもの。感染予防にはどんなことができるでしょうか?

どうして感染するの?

HTLV-1は、HIVと同様に通常の生活では感染力は極めて弱く、ウイルスに感染したTリンパ球が、生きたままの状態で大量に体内に入らなければ、感染は成立しません。そのため、くしゃみ、つば、握手、同じ食器、お風呂、共同トイレの使用などでうつることはないのです。

主な感染経路は4つです。

・母子感染(主に母乳による)

・性交渉による感染(主に男性から女性)

・輸血による感染

・血液が付着したものを共用する(消毒不十分器具で刺青を入れる、注射器の回し打ち、歯ブラシやひげ剃りの共有など)

赤ちゃんへの感染を防ぐには?

母子感染では、体内にいる時に胎児に感染する可能性は低いものの、母乳を通して感染する可能性が高くなることから、3ヶ月以内の短期間の母乳栄養や一度冷凍した母乳を与えることが推奨されています。

母乳栄養でないと赤ちゃんが健康に育たないのでは、と心配されるお母さんもいますが、育児用ミルクのみでも赤ちゃんは元気に育ちますし、感染のリスクを天秤にかけると、やはり短い母乳期間の方が感染のリスクは低くなります。

納得がいくまで、母乳を与える期間を医師としっかり相談しましょう。

感染している場合、セックス、子作りはどうすれば?

男性がHTLV-1に感染していると、精液に含まれるリンパ球から女性に感染する可能性があります。普段は、コンドームの使用で感染を防ぐことができますが、子供が欲しい場合はどうすればよいでしょうか?

実は、どのくらいの頻度や期間で感染するかというデータはでていないため、はっきりした答えがないというのが答えです。そのため、コンドームなしのセックスでは、常にパートナーを感染のリスクにさらすことになります。

まずは、2人でしっかり話し合うこと、少しでも不安がある場合は、医療機関や保健センターで相談することが大切です。

もし、女性が感染した場合でも、赤ちゃんに奇形が生じる事や、生まれた後に異常を起こすことはありません。

【参照サイト】
国立感染症研究所・感染症情報センター(HTLV-1感染症)

平成22年度 厚生労働科学研究費補助金研究事業(よくわかる詳しくわかるHTLV-1)


「この記事について」

特定の治療方法や医学的な考え方・評価をすすめるものではありません。
あくまでも病気に関する理解や知識を深めるための参考材料としてご利用ください。