エイズで亡くなった伝説の男性バレエダンサー

バレエ

「ボレロ」で有名な世界的バレエダンサー

映画、ドラマ、CMなどでよく使われる「ボレロ」という曲。

近年は、「世界フィギュアスケート選手権」のテレビ放映の際、オープニングで流れています。徐々に重なり盛り上がっていく曲調が非常に劇的で、心に訴えかけるものがあります。

これは、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルが1928年に作曲したバレエ音楽。1981年公開の映画「愛と哀しみのボレロ」で注目されました。円卓の上でソロのダンサーがメロディに合わせて舞い、群舞がそれを取り囲むようにリズムを踊るというクライマックスシーン。

この場面で圧巻のバレエを見せたのが、主演のジョルジュ・ドンでした。ベルギーの「20世紀バレエ団」プリンシパル(男性の〝プリマドンナ〟の意)で、もとはバレエ作品としての「ボレロ」で有名なものでした。

映画が不朽の名作として世界中で絶賛されたことで、彼もバレエファン以外の人たちに知られるようになり、一世を風靡しました。

さらに、1992年にエイズのため45歳の若さで亡くなり、なおその名前を歴史に刻む形となりました。

天才振付師との悲しくも深い同性愛

昔から「才能のあるバレエダンサーは多くがホモセクシャル」と噂されてきました。ジョルジュ・ドンの恋人も男性。

彼が所属していた「20世紀バレエ団」の主宰者であり、彼とともに世界に名を馳せた天才バレエ振付師のモーリス・ベジャールです。

2人の関係は周知の事実で、互いへの愛と魂の共鳴が数々のバレエ作品を産み出し、その最高峰が「ボレロ」と言われました。

ドンが死の床にある頃には2人はすでに別れていましたが、ベジャールは彼の元にかけつけ、最期を看取ったそうです。その時、ドンは別れた後も最期までベジャールに贈られた指輪をずっとはめていました。

ベジャールは回顧録に「ドンは、この指輪に私のどんな思いがこもっていて、わたしがそれをどんなに大切にしているかを知っていたので、それをはめて幸せだったのだ。いつか返すと言っていた。涙が出た」(劇書房「モーリス・ベジャール回想録 誰の人生か?―自伝II」より)と綴っています。

エイズを知り向き合う勇気を

有名な芸術家・アーティストと呼ばれる人たちには同性愛者が多く、エイズで亡くなってしまうという人も少なくありません。それは、神に選ばれた天才たちだけが味わう「光と影」とも言えるかもしれません。

モーリス・ベジャールは「ドンの死は、私が愛した者の死であり、偉大なるダンサーの死であり、一時代の死でもある」(同)と語っていますが、ジョルジュ・ドンもまた、同性愛者でありHIV感染者という鎖に縛られながらも、自らの命を燃やして芸術を体現し、世界中の多くの人を魅了しました。

21世紀になった今も、まだまだ、エイズという病への偏見や無知が原因で苦しんでいる人は少なくありません。

時代を駆け抜け、伝説を作った人たちの愛や生き様が、人々のエイズへの関心を高め、病と向き合う勇気を与え、早期発見・早期治療への道に続くことを祈りたいものです。

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【参照サイト】ウィキペディア/ジョルジュ・ドンウィキペディア/モーリス・ベジャール

「この記事について」特定の治療方法や医学的な考え方・評価をすすめるものではありません。あくまでも病気に関する理解や知識を深めるための参考材料としてご利用ください。