ED治療薬の使用者は性病の確率が上がる!?その原因を探ると

ベッドの上で喧嘩をしている男女カップル

男性の勃起不全であるED。
この治療として使用されるED治療薬と性感染症の有病率を調べた興味深い研究があります。研究では、「ED治療薬使用者で性感染症率がアップする」という結果になりました。原因はなんでしょうか?

40歳以上のED患者141万人のデータ

この研究は2010年に行われ、40歳以上のED患者さん約141万人が参加するという大規模な調査となりました。研究者たちは、ED治療使用と性感染症の有病率の関係を、過去にさかのぼってデータを集めて分析する、後ろ向きのコホート研究で調査しました。すると、「ED治療薬使用者は性感染症の率が高い」という結果になりました。

ところでED治療薬って?

勃起不全を改善する薬剤で、健康な人での有効率は95%程度と言われています。空腹時に内服しないと効果がでないので注意が必要です。血流を良くして、性器に血液が集まりやすくなるだけの薬なので、「この薬がやみつきに!」といった過剰広告も見かけますが、特に身体的な依存性はありません。

日本で認可されている成分は3つほどありますが、いずれも有効性は高く、重篤な副作用はありません。ではなぜこの薬を使用している人は、性感染症の感染率が高いのでしょうか?

性行為に関する奔放さが原因?

この研究では、ED治療薬を使用している人が、性感染症の中でも特にHIV感染率が高いことがわかりました。そして、性行為が奔放で、なおかつ安全な性行為を行っていないことが原因ではないかと結論づけています。

生殖機能を失った後も性行為を行うのは人間だけといわれています。ED治療薬を使ってまで性行為を行いたいという願望が強い人は、多数の人と性行為をする可能性が高く、性感染症のリスクが高まるという納得の結果かもしれません。この論文の最後は、ED治療薬を処方する際に、患者に性教育を行い、同時に性感染症をスクリーニングすることが大事だと締めくくっています。

男性が性感染症にかかっていると、パートナーが感染するリスクも高くなります。不特定多数の人との性行為は控えるとともに、ED治療薬を使用している人と初対面で性行為をしないことも大事かもしれませんね。

【参照サイト】
Sexually Transmitted Diseases Among Users of Erectile Dysfunction Drugs: Analysis of Claims Data

「この記事について」
特定の治療方法や医学的な考え方・評価をすすめるものではありません。
あくまでも病気に関する理解や知識を深めるための参考材料としてご利用ください。